自宅から学校までは、徒歩で約10分。大きな通りから、脇道に入り、地元の学校のキャンパスを抜けていく。道の周りは芝生に覆われ、小さなサッカーフィールド、バスケットコートがある、レマン湖に面した斜面。毎朝7時40分当たりにこの坂を下るのだが、1月当初は、真っ暗闇だった。きんきんに冷えた空気はフレッシュで、寝ぼけ眼には最高。3月に入ると、この時間には既に明るい。寒さも幾分和らぐため、フレッシュな空気がこの上なく心地がよい。
帰り道は、と言えば、闇夜に包まれる時間帯の帰宅が多いので、これまた対岸のEvianの明かりを眺めることになる。幸運にも授業後に時間が確保できると、必ず一旦自宅へ帰り、夕食をとることにしている。18時過ぎにこの同じ坂を、今度は登ることになるのだが、この道程がLausanneにおける僕の最高の時間。頭上の深い青の空から、少しづつ視線を下していくにつれて変化する色の美しさが、めまぐるしい1日の頭のスイッチを僅かながらオフにしてくれる。青が徐々に白み始め、やや黄色が掛かった白いに変り、それを過ぎると、薄いオレンジ、橙、赤へと変る空。太陽は、Geneva方向、スイスアルプスが切れた雄大な大地に沈んでいく。レマン湖の湖面には、定期船が残した不思議なまでに美しい航路の跡が浮かぶ。そんな光景を楽しむことが出来る。図書館の窓際の席からも、同じような空の色を眼前の木々の間に見ることが出来る。美しい空の色を背景に、影だけが浮き上がる銀杏の木の美しさ。Study groupまでの間に慌てて読んでいるCaseに向けた視線、ほんの数十秒ながら上に向け、ぼんやりと景色を楽しむ。深夜の帰宅となっても、この道からは対岸のEvianの灯りが、とても綺麗に見える。加えて、満天の星空に新鮮な空気。 どんなにきついスケジュール、Group dynamicsに疲れ果てた1日になったとしても、 『ま、いっか。目が覚めて眠るまで好き勝手に、好きなことやってんだし。これってHappyなことこの上ないわな。』 って、毎日、本当に毎日、想う。帰り道に、この景色を眺めながら。
by tomoimd
| 2007-03-16 05:49
| Lausanne
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