日常会話に良く出てくる言葉の一つにSecurityという言葉がある。セコムにお願いするSecurityとは違い、人に対して使われる。『Alexは、insecuredなんじゃないかな。』みたいな使い方をする。”精神的に守られた状態に無い”、とでも訳すのだろうか。IMDには、何故かinsecuredな奴が多い。そしてその原因を探すことは、ここIMD訓練所に於ける大きな課題の一つ。
例えば、何かにつけて気が短くなっていたり、議論をコントロールしがちだったり、人の話を最後まで聞けなかったりする人が居る。様々な原因が考えられるが、その主な仮説の一つがsecuredかどうかと言う論点。何となくの不安感が彼・彼女をそのように突き動かしている、と解釈する視点。従い、自分の身を守らなければならないと言う防御の体制に入る。またその不安を解消せんがために、そのエネルギーを負の形で表現してしまう。無意識下における活動のため、本人はそれを自覚することは比較的困難である場合が多い。 では、なんでinsecureなのだろうか?例えば、こんな理由が結構多い。『小さい頃から優等生の自分を母親は期待していた。良い成績を残さないと。。』。『夫婦関係が上手く言っていない。』、『子供が思うどおりに育たない。』などなど。理由は、非常に複雑多岐に亘る。しかし、その大部分を自身と親の関係、更にその親(祖父母)との関係に遡ることが出来るという理論がある。親の場合は、異性の親の影響を強く、祖父母の場合は更にその異性なので、僕の場合は、母方のおじいちゃんと言うことになる。 Insecureな学生が多いのは、必ずしもIMDに限らず、多くのMBAで同じことがおきているのではないかと想像できる。何故ならば、何かに強く突き動かされ、他人以上の上昇志向を持つ、という同世代が、これを動機にMBAを目指すことは、比較的理解しやすい流れであるように思える。 まず言われることの一つは、"kill yourself"と言う言葉。その強い上昇志向をdriveする原因をよく理解せずに、徒に自身を激しく鼓舞し続けることは、自殺行為に他ならない、ということ。もっとできる、もっとやらなければという強迫観念に常に動かされている人間の集団がMBAと言っても過言ではない。しかし、そのまま行くと必ず、破綻する時が来る。大企業のCEOになってから気づくのでは遅い。肉体、精神を壊してから気づくのでは遅い。そうなる前に、driverをよく理解すること、そして、それとどう付き合っていくことが自身にとって適度の成長の糧でありつつ、壊してしまわないレベルなのかを考えておくこと、Leaderとして非常に大切になるスキルセットの一つと考えられる。 さて、皆さんは、何に突き動かされているだろうか?
by tomoimd
| 2007-03-24 08:22
| IMD・CLASS
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